Yuki

雪|「明日、私は誰かのカノジョ」フレグランス

【トップノート】
ダマスクローズの甘美で美しい花の香りから始まります。
香り立ちにも艶っぽさが出ているため、丁寧に化粧を施し、誰かの“カノジョ”として振る舞う雪の姿が感じられます。
また、華やかなローズの後ろに潜むグリーン調の香りが、香りに力強さや凛とした雰囲気をもたらします。
彼女の俯瞰して物事を判断することが出来る知的な一面や、周りの同級生たちに比べて大人びているような、しっかり者な一面も感じられる香りです。

【ミドルノート】
ムスクの柔らかい香りが重なることで、先程までの見惚れてしまうような華やかさが落ち着き、淡く儚い印象に変化します。
普段からあまり他人と関わろうとしない控えめな一面や、嘘と真実を織り交ぜて巧みに自分を隠している彼女の、どこか他人と線を引いている雰囲気が感じられます。
ですがその淡さの奥に、ウードのほの暗さがじわりとにじみます。
顔や首に負ってしまった火傷の痕をコンプレックスに思っていたり、母親に捨てられたという辛い過去を持つ彼女の、心の傷が透けて見え出すイメージです。

【ラストノート】
アンバーグリスのぬくもりある香りが広がります。
飯田からパパ活の提案をされた際に、一切気持ちが揺さぶられることなくリナとの友情を優先する彼女の、友達思いな姿が感じられる香りです。
そこにパチュリが重なり、香りに奥行きを与えます。
自分を取り巻く環境が変わることはないと思い、自分自身が変わらなければと決意する雪。
そんな彼女が下した、自らの意思で母親を捨てるという決断に懸ける覚悟が伝わるイメージです。

【全体的な香りの印象】
雪のフレグランスは、美しい薔薇の香りを中心とした構成なので、美人さんな雰囲気が感じられます。
内に抱えた孤独感や満たされない思いを経て、今度こそ自分の事を大切にしながら前向きに生きていく彼女の歩みを、是非香りで感じてみてください。