Griffith

TVアニメ「ベルセルク」|作品タイトル

トップノートは、清涼感のあるハーブ調の香りから始まります。キラキラとした輝きを持つベルガモットは、誰もが目を奪われるようなグリフィスの美しさや、洗練された剣捌けんさばきを思わせます。
そこに品格のある硬質なユーカリが重なり、ただの美しさだけに留まらない、圧倒されそうなほどの気品を感じさせます。夢に対する清々しいまでの自信を彷彿とさせる、澄みきった涼やかな香りです。

ミドルノートになると、先程までの心地よい清涼感にキレのあるシトロネラが重なり、鋭く凍てつくような印象に変わります。にこやかに話していたはずの彼の、夢のために手段を選ばない、冷え切った側面を見てしまった、そんな雰囲気です。
一方でどこか遠くに感じられるヘリオトロープの怪しい甘みにより、這い寄るように滲み出るグリフィスの思惑が感じられます。
更に、渋みのあるローズマリーがじんわり香り始めます。犠牲なくしては夢を手に入れられないという覚悟を感じさせる、苦々しく仄暗い香りです。仲間を生贄に捧げる選択をして、白い鷹から闇の翼へと変貌する瞬間が目に浮かぶようです。

ラストノートは、シダーウッドの硬くすっきりとした香りです。トップノートのように涼やかではありながらも、手の届かぬほどに気高い雰囲気が出てきます。天高く舞い上がる鷹のような高貴なイメージです。胸の内の冷徹さを感じる隙もない、どこまでも清廉な印象です。
そこに加えて、ベチバーのもたらす渋みが厳かさを醸し出し、神秘的な香りになります。光の鷹となった彼の、人々の目を焼き尽くさんばかりの輝かしい雰囲気が感じられます。夢を叶える力を手に入れた、絶対者として君臨する姿を想起させる、澄み渡る香りです。

グリフィスのフレグランスは、全体的に冷淡でキレのあるクールな印象です。
涼やかな気品に混在する、畏怖してしまうほどの神々しさや、その奥にある仄暗さを感じてみてください。