ふわりと甘いシトラスのトップノートから、スズランが飾り気のないイメージをもたらすミドルノートを経て、温かみを帯びたホワイトムスクのラストノートへ。
あたりを漂う柔らかな石鹸の香りが想わせるのは、穏やかな春の木漏れ日と、その下で微笑むお人好しな少年の姿。やがてクリアなオゾンが広がると、しなやかな印象が凛と香り立つ。
心地良い空気感と真っ直ぐ向けられる優しさに、心惹かれるフレグランス。

TOP:

Lemon, Orange, Peach

MIDDLE:

Ozone Note, Muguet, Lily, Soap Note

LAST:

Cedarwood, Amber, White Musk

気品漂うナルキッソスのトップノートから、ローズやピオニーが優雅に咲きほこるミドルノートを経て、揺るぎのないサンダルウッドのラストノートへ。
魅惑的に香り立つ、近寄りがたいまでに気高い気配。しかしミモザの蕾がほころぶと、豊かな甘さと深みがじんわりと溶けるように広がり、朗らかな余韻を鮮やかに残す。
洗練された佇まいの奥で、ひたむきな忠誠心が顔をのぞかせるフレグランス。

TOP:

Grapefruit, Green Apple, Narcissus

MIDDLE:

Peony, Rose, Mimosa, Coriander

LAST:

Musk, Amber, Sandalwood, Patchouly

フレッシュなベルガモットとアロエのトップノートから、ラズベリーリーフがすっきりと広がるミドルノートを経て、伸びやかなホワイトシダーのラストノートへ。
不思議な浮遊感と共に、みずみずしく澄んだ香りがきらきらと立ち昇る。軽やかに駆け抜ける透明感のその先で、柔らかな光を宿した愛らしい気配が、初夏の風に髪を揺らしている。
ふわふわと広がる明るさに心弾む、チャーミングなフレグランス。

TOP:

Bergamot, Aloe, Ozone Note

MIDDLE:

White Rose, Spearmint, Raspberry Leaf

LAST:

White Cedar, Musk, Amber

冷たく澄んだヒヤシンスのトップノートから、ラベンダーが静かに存在感を放つミドルノートを経て、ゆるやかに漂うバニラのラストノートへ。
ひんやりとした空気感と落ち着いたハーブが織りなすのは、淡々とした捉えどころのない気配。どこかミステリアスな雰囲気は、やがてお菓子のような甘さと溶け合い、穏やかな日常へと誘（いざな）う。
ポーカーフェイスのその奥に、優しさを隠したフレグランス。

TOP:

Bergamot, Eucalyptus, Lemon, Hyacinth

MIDDLE:

Lavender, Elemi, Oakmoss, Peach

LAST:

Patchouly, Vanilla, Amber, Musk

シャープなユーカリのトップノートから、センチフォリアローズが気品をもたらすミドルノートを経て、奥深いブラックウッドのラストノートへ。
刺激的なスパイスが高らかに香り立ち、近寄りがたいほどの力強さを放つ。威厳を思わせるような重厚な渋みが場を支配するその奥では、淡いムスクが静かに重なり、仄（ほの）かな熱感を潜ませている。
真っ直ぐ前を見据える眼差しに、揺るぎない風格を感じるフレグランス。

TOP:

Hinoki, Black Pepper, Eucalyptus

MIDDLE:

Rosemary, Grapefruit, Centifolia Rose

LAST:

Cedarwood, Blackwood, Musk

ふわりと柔らかなフローラルオゾンのトップノートから、ガルバナムが硬質な印象を与えるミドルノートを経て、温感を持つベンゾインのラストノートへ。
指の間をすり抜けるような軽やかな雰囲気に隠れている、冷たい金属を思わせる冴えた空気感。微（かす）かに感じる鋭い気配の先で広がる心地よい余韻が、次第に全てを包み込んでゆく。
飄々とした微笑みの奥に、確かなぬくもりを宿したフレグランス。

TOP:

Bergamot, Lilac, Floral Ozone

MIDDLE:

Papaya, Orange, Melon, Galbanum

LAST:

Benzoin, Musk

明るく爽やかなグレープフルーツのトップノートから、ミュゲの花が優しく揺れるミドルノートを経て、謎めいたラブダナムのラストノートへ。
すっきりとしたシトラスとフルーツの甘酸っぱさが、快活な印象を生み出しながら立ち昇る。しかし、どこからともなく紛れ込んだムスキーな香りが音もなく広がれば、辺りを不透明な気配が漂い出す。
屈託のない笑顔の裏で、リスキーな雰囲気が顔を覗かせるフレグランス。

TOP:

Bergamot, Lemon, Grapefruit, Mandarin

MIDDLE:

Muguet, Iris, Orange Flower, Heliotrope

LAST:

White Musk, Amber, Sandalwood, Labdanum

眩い光を放つベルガモットのトップノートから、しなやかにローズが花開くミドルノートを経て、真っ直ぐにヒノキが立ち昇るラストノートへ。
美しく流れ出す華麗な香りと、揺るぎのないウッディの風格が、圧倒的な存在感を生み出す。だがその後ろでは、ほのかなプラムの甘酸っぱさが、隠しきれない心のときめきを伝えている。
キラキラと輝くその瞳に隠された、秘密の恋を知るようなフレグランス。

TOP:

Bergamot, Cassis, Plum

MIDDLE:

Rose, Neroli, Jasmine, Raspberry

LAST:

Agarwood, Hinoki, Musk

素朴な渋みを持つパチュリのトップノートから、クスノキが落ち着きを伝えるミドルノートを経て、深みを帯びたトンカビーンズのラストノートへ。
威圧感のある苦みがラブダナムの揺らめきと混じり合うと、無骨な力強さを生みだす。だがいつしか飾り気のない穏やかな香りが漂い、温かな空気感にふんわりと包まれる。
荒削りな印象の後ろに、心の底からの優しさが感じられるフレグランス。

TOP:

Patchouly, Labdanum

MIDDLE:

Kusunoki, Hinoki, Rose, Clove

LAST:

Amber, Tonka Beans, Musk

ふわふわとしたフローラルオゾンのトップノートから、じんわりとドライウッドの渋みが広がるミドルノートを経て、まろやかなバニラが不穏な余韻を残すラストノートへ。
淡く漂う柔らかさが、煙のような不透明感と重なり、曖昧な渦を巻く。それはまるで、二度と抜け出すことのできないような底知れぬ霧の中に迷い込んだかのよう。
儚くも捉えどころのない危うさに絡め取られ、どこまでも堕ちてゆくフレグランス。

TOP:

Floral Ozone, Shiragiku

MIDDLE:

Clove, Muguet, Marine Floral, Dry Woody

LAST:

Vanilla, Amber, Tonka Beans, Patchouly