KANKI

KANKI

トップノートはスモーキーノートの煙るような香りから始まります。王翦おうせんですら読み切れない戦略のような、不透明で掴みどころのない香りです。
また、ベルガモットのギラつくような冷ややかさも帯びており、冷酷で残忍と噂される桓騎の近寄りがたい雰囲気が伝わってきます。実直に生きる信の志や真っ向勝負しか知らない戦い方を嘲笑うかのような、威圧的な態度すら思い浮かぶ緊張感ある香りです。

ミドルノートになると、イランイランの濃厚な甘みが出てきます。どこかセクシーさすら感じられる魅惑的な甘さで、残忍だとわかっていてもついつい惹かれてしまうカリスマ性を持っている桓騎のイメージです。
そこにローズマリーのキレのある香りが重なると、冴えた印象の香りが漂います。戦の才能がある優秀な指揮官としての、突飛で大胆な知略が思い浮かびます。ただ粗野なだけ、ただ美丈夫なだけではなく、実力を伴っているからこそ惹かれてしまう、そんな切れ者の桓騎の魅力が伝わってくる香りです。

ラストノートになると、レザーノートのダークで重たい香りが出てきます。桓騎の原動力になっている激しい怒りや、それ以上にまだ何かを隠していることを思わせる掴みどころのない香りです。
そこに白檀の上品で芳しい香りや、ベチバーの渋みが重なります。完全に味方とも思えない桓騎ですが、彼がいるだけで勝利が近づいてくる気がする、そんな悔しいまでの頼もしさが感じられます。

桓騎のフレグランスは、スモーキーで仄暗い香りが特徴で、色気や大胆不敵な印象を醸し出してくれます。
セオリーから外れた奇策で相手を出し抜き確実に勝利を掴み取る桓騎の豪胆さを味方に、不利な状況をチャンスに変える機転や、人の心を掴む魅力を引き出してくれる香りです。