Finn Ames

Finn Ames

フィンのフレグランスは、シトラス調の酸味や苦味から始まり、次第に親しみやすさが出てきます。いつも困り眉でおどおどしている彼の、卑屈なまでの自己肯定感の低さや、その一方で、誰よりも優しい様子が伝わる香りです。

トップノートは、グレープフルーツの酸味とほのかな苦味から始まります。マッシュと出会った当初、自分にも被害が及ぶかもしれないという圧力に勝てず、いじめに加担してしまうフィン。そんな彼の、臆病で自己嫌悪しがちな様子が思い浮かぶ、ほろ苦い香りです。

ミドルノートになると、ミュゲのやさしい甘みが出てきます。破天荒なマッシュと距離をとろうと思いつつもついつい気遣ってしまう、根の優しさが伝わります。
そこに、ユーカリやクラリセージの渋く硬い香りが重なると、引き締まった香りが広がります。いじめに加担しないと宣言したことは勿論、自らマッシュに非礼を詫びるような、勇気や誠意ある姿が思い浮かびます。

ラストノートは、シャボンノートのナチュラルで温かみのある香りが出てきます。マッシュと改めて友達になったフィンの、等身大の少年らしさが伝わってくる、素朴で親しみやすい香りです。
そこにクリスタルミントのクリアな香りが重なると、魔法の使えない異端児のマッシュを守ろうという決心が見えてくる、すっきりとした清々しい香りが漂います。