湊の働く「みなと商事コインランドリー」に満ちる空気感をイメージした、せっけんの香りです。
さらに輝くように明るい香りを入れて、朗らかなイメージに仕上げました。

トップノートは、シャボンを中心とした、ふんわりと軽やかで清潔感のあるイメージです。湊と慎太郎が二人で被っていた洗い立ての白いシーツを思わせる香りです。
そこにマンダリンの明るさが重なります。きらきらと光を放つようなトーンに、ほんわかと温かな甘みが混じった香りです。屈託のない空気感が舞い上がるような雰囲気で、慎太郎に向ける湊の朗らかな笑顔が目に浮かぶようです。

ミドルノートは、ヒノキの葉が香り、トップノートからの清潔感が続いていきます。それと共に、ピオニーの花の香りも出てきて、少しソフトな印象に変わります。とてもナチュラルな雰囲気です。
ですがその後ろで、オレンジピールのほのかな渋みも感じられます。湊が抱え続けていた、高校の頃の佐久間先生との思い出を物語るような、ほろ苦い香りです。

ラストノートになると、一気にフローラルオゾンの透明感が出てきます。澄んだ空気に包み込まれるような、心地の良い香りです。
そこにフルーティーシトラスの甘酸っぱさも重なり、どことなく可愛らしい雰囲気に感じられます。
慎太郎に振り回されていて「俺はこいつを 絶対に 絶対に ぜぇ～～～～～ったいに 好きじゃない!!」と心の中で叫ぶ湊の姿を思わせる香りです。

©缶爪さわ ©椿ゆず