己の信じる道を突き進むための香り
野心を宿したビターシトラスノート

波乱に身を投じる青年の抑えきれぬ衝動のような、プチグレンの勇ましい気配。粗削りながらも前を向く非対称（アシンメトリー）なその瞳には、過ぎし日の呪縛にも似た、パチュリの微かな苦みが映っている。
目の前を染めゆく薄闇にムスクの柔らかな光が射し込めば、明暗を隔てる境界線の彼方には穏やかな世界が広がってゆく。
託された想いを拳に乗せて、不器用ながらも邁進するフレグランス。

TOP:

Lemon, Lime, Petitgrain, Coriander, Bergamot

MIDDLE:

Jasmine, Muguet, Patchouly

LAST:

Musk, Cedarwood, Labdanum, Moss

不動の決意をその身に背負い
気概を掻き立てるスパイシーアンバリーノート

カルダモンの軽やかな刺激に重なる、濃厚なバニラの香り。ふわりと漂う優しい甘みはまるで、尊きもの全てを包み込む手のぬくもりのように心地よい。
おおらかな気配の奥底に広がる重厚なスパイスは、誓いを同じくする者達の胸を滾（たぎ）らせる程に揺るぎない気配を放つ。いつしか人々の魂に息づくのは、明るい未来へ進むための結託の心。
思い描いた理想を目指して、道筋を示し続けるフレグランス。

TOP:

Mandarin, Nutmeg, Cardamom, Vanilla

MIDDLE:

Orange Blossom, Lavender, Black Pepper, Cinnamon

LAST:

Amber, Musk, Coffee

頂点（てっぺん）を敬愛する者に捧げる
猛々しくも潔いグリーンハーバルノート

シャープなライムが伝える、張り詰めた空気。研ぎ澄まされた緊張感の中、鮮烈に放たれたローズマリーが荒々しく唸りを上げれば、奥底で鳴りを潜めていた獣が、雄叫びをあげて牙を剥く。
勇壮な気配と共鳴するように重なるグアヤクウッドの奥深さは、その胸の内に宿る確かな熱を伝えている。
憧れた一人を慕う真っ直ぐな忠誠心に、心打たれるフレグランス。

TOP:

Leafy Green, Yuzu, Mandarin, Spearmint, Lime

MIDDLE:

Rosemary, Thyme, Orange Flower, Jasmine, Geranium

LAST:

Amber, Vanilla, Musk, Vetiver, Guaiacwood, Oakmoss

綻ぶ口元から紡がれる言葉のように
しなやかに立ち昇るフローラルシプレーノート

涼し気なベルガモットの下から覗くユーカリの冷ややかさは、柔和な佇まいの深部にある底知れない影を暗示するかの如く、隙がない。
隻眼（せきがん）が宿すほの暗さに絡むのは、しっとりとしたローズの香り。その洗練された空気は、闘場を大胆かつ華麗に彩る演舞を想起させ、見る者全てを魅了する。
するりと指をすり抜ける煙のように、謎めいた気配に触れるフレグランス。

TOP:

Bergamot, Cardamom, Grapefruit, Lychee, Eucalyptus, Lemon

MIDDLE:

Lavender, Rose, Tea, Cedarwood, Freesia

LAST:

Amber, Musk, Carnation, Vanilla

それは指先が描く頂（いただき）への道標（みちしるべ）
ひたむきに前を向くフレッシュシトラスノート

フレッシュなシトラスが颯爽と立ち昇り、輝きに満ちた気配が駆け巡る。明るいきらめきの背後で漂う、淡いマリンノートの甘さが伝えるのは、発展途上の青年が抱く、未熟が故のもどかしさ。
だが、クリアなシダーウッドが道を切り開く先には、弱さと向き合うための、かけがえのない出会いが待っている。
受け継いだ誇りを胸に灯し、憧れた正義を辿るフレグランス。

TOP:

Grapefruit, Lemon, Mandarin

MIDDLE:

Muguet, Jasmine, Marine Note

LAST:

Musk, Cedarwood, Moss

託された想いに応えるために
強さを手にするハーバルオゾンノート

涼やかなヒヤシンスの香りをまとう風が色素の薄い髪を靡（なび）かせると、そっと伏せられていた瞼（まぶた）が開かれる。瞳の奥に垣間見えるのは、忌まわしき獣の片鱗にも似た、硬さを帯びたユーカリ。
だがしかし、いつしか重なる清々しい杉の香りが、雑音（ノイズ）を振り払うようにクリアに広がる。後に残るフローラルオゾンが伝えるのは、全てを守る、優しき誓い。
迸（ほとばし）る火花にも屈することなく、己を律するフレグランス。

TOP:

Eucalyptus, Orange, Lemon, Hyacinth

MIDDLE:

Apple, Sugi, Muguet, Lilas, Cyclamen

LAST:

Floral Ozone, Musk, Sandalwood, Raspberry, Peach

自由を探し求めた最果てで
太陽が顔を出すコットンムスキーノート

じゃれつくように辺りに広がる、まろやかなバニラの甘み。無邪気に細めた瞳の翳（かげ）りを深めるように低く漂うジャスミンは、ほの暗さを滲（にじ）ませながら世界を灰色に染めてゆく。
宝物を目指して伸ばした手は空を切り、残るのは虚しさのみ。だが、柔らかなコットンに包み込まれたその瞬間、少年は自由の本当の答えを見つけた。
退屈な日々に別れを告げて、再び友と歩き出すフレグランス。

TOP:

Lemongrass, Grapefruit, Vanilla

MIDDLE:

Jasmine, Muguet, Marine Note

LAST:

Musk, Amber, Cotton

愛されるべき太陽を見上げるために
己の意志を貫くスモーキーウッディノート

ゆるりと香るラブダナムは、まるで指の間をすり抜ける煙のように掴みどころがない。どこからか流れるスモーキーノートが雨雲を呼び、世界を灰色に染めてゆく。
太陽が顔を出す日を夢見て雨の中を進む先、出会ったのはぬくもりあるサンダルウッド。心地よさに誘（いざな）われるように空を見上げた瞬間、陽の光がその身を照らした。
押し通し続けた過ちと向き合い、再び友と歩き出すフレグランス。

TOP:

Cardamom, Geranium, Labdanum, Orchid

MIDDLE:

Cyclamen, Smoky Note

LAST:

Sandalwood, Patchouly, Amber, Oakmoss